一般社団法人とは、営利を目的としない非営利法人で、人が集まって初めて法人格を取得することができます。
一般社団法人は、人が集ることによって法人格が与えられますので設立のための要件として、2名以上の人(社員)が必要になります。
社員には、個人はもちろん、会社などの法人も就任できます。
一般社団法人は、必ずしも「公益」を目的とする事業内容である必要はありませんので、基本的には自由に事業を行うことができます。
例えば、「収益」を上げることを目的としても、法人内部の「共益」を目的としても構いません。
また、法務局への登記のみで設立することができるため、さまざまな活動を行うための法人格として活用されることが予想されます。
一般社団法人の特徴やメリットとしては次のようなものがあります。
1.資本金が不要
法人格を代表するものには株式会社が一般的ですが、株式会社の設立には資本金が必要になります。
今は1円でも株式会社を作ることはできますが、この場合、業種によっては信用を得るには資本金を増資する必要が出てくる場合があります。
一般社団法人はそういった厄介な規制はなく、資本金そのものが不要です。ただし、登記手続きの費用はかかります。
2.二名から設立できる
資本金が不要で、一般社団法人と似た性質を持つ法人に「NPO法人」があります。
NPO法人は、10名以上のメンバーが必要ですが、一般社団法人は2名から法人を立ち上げることがでます。
3.事業目的に公益性がなくても問題ない
NPO法人の場合は、法人税がかからない各種税務優遇措置があるなどのメリットがある半面、事業が『公益事業』『非営利事業』に限定されており、その審査にも時間がかかります。
しかし一般社団法人の場合は、公益・共益・収益のいずれの事業も展開することができ、内容に制限がありません。
また、内容の審査がないので申請に時間を取られることがありません。
4.登記申請だけで法人が設立できる
一般社団法人を設立するのに、特別な認可は不要です。
登記申請をするだけで法人を作ることができます。
また、メンバーになるための条件は特に定められておらず、誰でも設立が可能です。
登記申請にかかる時間も早ければ一日で終わります。